<産前産後について知っておいてほしいこと>
①骨盤と全身がゆるむ?
妊娠3か月目に入ると子宮が大きくなっていく準備と赤ちゃんが通りやすくするために卵巣や胎盤からリラキシンという骨盤の靭帯をゆるませるホルモンが出ます。ただ、部分的にゆるめることはできず全身に作用してしまうため、妊娠中は全身の関節もゆるくなり以前よりも筋肉を使って体を支えることになりますからすぐ疲れてしまうのです。
②骨盤は開くの?
骨盤は開きません。ゆるむだけです。出産の時に骨盤の恥骨と言う部分が一時的に1~3ミリ広がる方もいますがほとんどの方は広がりません。さらに言うと妊娠や出産で骨盤はゆがみませんし、ねじれませんし、傾きもしません。骨盤のゆがみ、ねじれ、傾きは妊娠する前からあるものです。
③産後は骨盤がちぢむ?
大きくなった子宮とゆるんだ骨盤は産後に出るオキシトシンというホルモンによりゆっくりと4~6ヶ月ほどかけて元の状態に戻っていきます。もとに戻るのを邪魔してしまうのが日々の疲れでかたくなった筋肉や元々あった骨盤のゆがみ、ねじれ、傾きなどです。ですから産後ケアというのは日々の疲れを取ってゆっくり休むことを言います。赤ちゃんタイムを利用して体のケアやメンテナンス、心も休ませる時間を作りましょう。
④ケアの期間はいつからいつまで?
産後3ヶ月目から始めることができます。産後約6か月ぐらいまでは靭帯がゆるい状態が続いていますのでメンテナンスにお越しください。
さいごに
産後6か月以降も当院で身につくセルフケアと定期的なメンテナンスで体の調子を維持することができますし様々な症状の予防にもなります。疲れたら休むことを習慣にしましょう。